「お客様の中でお医者様は・・・」

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はじめてその場面に遭遇しました。

ドラマなどでときどき見る「お客様の中でお医者様はいらっしゃいますか?」のコールを初体験。連休中に乗ったドイツ行きルフトハンザ機内のことでした。

飛行機後部に行ってみると、50~60歳くらいと思しき白人女性がぐったりと横になって酸素吸入を受けていました。女性はオーストラリア人で、ご夫婦での旅行中。旅の疲れと風邪が重なって具合が悪かったようです。僕より先にもうひとり、僕よりだいぶ若そうなスペイン人女性医師がいて、女性のご主人に話を聴いていました。英語のレベルは僕と同程度(たいしてできない)だったので、英語が堪能なキャビンアテンダントの皆さんの力を借りながら、なんとかふたりで問診、診察を行いました。医療器具の入った救急箱をかたっぱしから開けて、何ができるかをチェック。聴診器や体温計、血圧計を探し当て、とりあえずバイタルサインに大きな異常がないことを確認。点滴セットや薬箱も開けてしまいましたが、結論としては何もせず様子をみることにしました。

約12時間のフライトのちょうど中間地点くらいだったので、女性はエコノミー席からビジネスに移動しました。その後は幸い特別なことはなかったのですが、ときどきキャビンアテンダントの方が僕に様子を知らせにきてくれました。飛行機を降りるとき、ご夫婦に非常に感謝され、よかったなあと思いました。

最初に駆けつけたときキャビンアテンダントの方に「Are you a human doctor?」ときかれました。Animal doctorじゃないよね、という意味でしょうね。医師であるかの確認はそれだけでよかったのかな?まあ、何か証明を、といわれてもそのときは何も持っていなかったわけですが。そういえば、すぐあとで住所氏名を訊かれました。何かお礼を、という意味に加え、医師かどうか確認する意味もあったのでしょう。

重大な結果になるような病気でなかったのは、本当に幸いでした。
ドイツではどうなのか知りませんが、最近の日本では(非常時であっても)「結果が悪ければ訴訟あるいは刑事事件」という傾向もあるようなので・・・長くなったので次回につづく。

この記事へのコメント

マカロンo(^-^)o
2009年03月08日 15:59
考えさせられるお話しです。

知人外科医もフライト中にドクターコールに遭遇したそうですが、無視したそうです。
理由は、後からゴタゴタするのは嫌だから…との事でした。納得するには疑問難問です。

搭乗されたルフトハンザは、世界で初めて旅客機を運航し、当時のスチュワーデスの条件はナースである事だったと聞いた事があります。…こちらの話は納得し易いでしょうか…

2009年03月08日 22:29
難しいですね。「後からゴタゴタするのは嫌だから…」といわれれば、悲しいけど仕方ないのかなというのが日本の現状です。僕の場合は、まわりに同行者がたくさんいて(全員僕が医者だとを知っている)とても隠れられる状態ではなかったので(笑)特に迷いはありませんでした。でも、もし名乗り出ずに状態が悪くなったり亡くなったりしたら、絶対後悔しそうじゃないですか。

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